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茶杓の銘 〜葉月(8月)〜

残暑の厳しい8月

涼を感じる趣向が嬉しいものです。

洗い茶巾や名水点、夕暮れにかけて開かれる納涼茶会など、この時季ならではの楽しみです。

朝涼(あさすず)

夏、朝のうちの涼しいこと。また、その時分。

渦潮(うずしお)

渦を巻いて流れる海水。

浦風(うらかぜ)

海辺を吹く風。

雲海(うんかい)

上空から見下ろした際、一面に広がって海のように見える雲の上面。

解夏(げげ)

夏安居 (げあんご) が終わること。また、その最終日。

汐衣(しおごろも)

海水をくむときに着る着物。また、海水でぬれた着物。

不知火(しらぬい)

九州の有明海八代海 (やつしろかい) で、夜間無数の光が明滅する現象。
漁船の漁火 (いさりび) が異常屈折によって光像を作るために起こる。
八朔 *(はっさく)ごろの月のない夜に多くみられる。
*陰暦の八月朔日 (ついたち)。陰暦8月1日は新暦の8月27日頃。

水月(すいげつ)

水面に映る月影。

涼風(すずかぜ)

夏の終わりに吹く爽やかな風。

走馬灯(そうまとう)

薄紙や布を外枠に張った灯篭で、内側にいろいろな形を切り抜いた円筒を立て、中心にろうそくを立てる。
ろうそくの火気で円筒が回り、外枠の影絵が回転して映る。

大文字(だいもんじ)

盆の送り火行事の一つ「五山(ござん)の送り火」で、京都盆地を囲む山の斜面に火をつけられた「大」の文字が浮かび上がる。

玉簾(たますだれ)

ヒガンバナ科の多年草。白い花をつける。

露の玉(つゆのたま)

玉の形をしている露。

遠花火(とおはなび)

遠くで打ち上げられた花火。

流星(ながれぼし)

流れ星。
または、花火などで、流星のように光が尾をひいて流れ落ちてくるもの。流星火。

撫子(なでしこ)

ナデシコ科の多年草。山野に自生し、夏から秋に淡紅色の花を咲かせる。
秋の七草の一つ。

初嵐(はつあらし)

秋の初めに吹く強い風。

蜩(ひぐらし)

蝉(せみ)の一種。7~9月頃、林や森で早朝や夕方にカナカナと鳴く。

日盛(ひざかり)

太陽が盛んに照りつける時。特に、夏の午後の暑い盛り。

藤袴(ふじばかま)

キク科の多年草。川岸などに生え、8月~9月頃に淡紅紫色の頭状花を密につける。
秋の七草の一つ。

芙蓉(ふよう)

アオイ科の落葉低木。暖地の海岸近くに自生。
夏から秋、葉の付け根に淡紅色の大きな5弁花を開き、1日でしぼむ。

迎火(むかえび)

お盆に迎え火をたいて死者の霊を迎える。
現在は地方によって異なり、新暦の8月15日前後に行う地域と、7月15日前後の地域がある。

八重葎(やえむぐら)

雑草が幾重にも生い茂っている草むら。

※参考文献・Webサイト
淡交社「茶の湯の銘 季節のことば」
・淡交社「裏千家茶道教室 おけいこ暦帳」
淡交社「茶趣をひろげる歳時記百科 」
goo国語辞書(小学館提供『デジタル大辞泉』)https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

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