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茶杓の銘 〜如月(2月)〜

厳寒の2月に限って開かれる「大炉」(だいろ/おおろ)。

大炉は一尺八寸四方(54.5cm角)で逆勝手に切ります。

大口の釜と共に、席中が暖められます。

淡雪(あわゆき)

大きな雪片となって降る雪。春になって気温が上がるため。牡丹雪ともいう。

薄氷(うすごおり)

薄く張った氷。

鶯宿梅(おうしゅくばい)

梅の品種の一つ。香りが優れ、花は白、または紅・白混ざって咲く。
または、村上天皇の梅の木にまつわる故事*。また、それに出てくる梅。

*村上天皇(926~967年)のとき、清涼殿の御前の梅の木が枯れてしまったため、紀貫之 (きのつらゆき)の娘紀内侍 (きのないし)の家の梅を移し植えた。
枝に「勅 (ちょく) なればいともかしこしうぐひすの宿はと問はばいかが答へむ」(勅命ですから畏れ多いことです。この木は差しあげますが、鶯が「自分の宿はどうなった?」と問うたなら、どう答えましょうか。)という歌が結んであり、天皇はこれに深く感じて梅の木を返したという。

寒の水(かんのみず)

冬の寒さが厳しい期間の水。薬になると言われている。

草萌(くさもえ)

春になり草が萌え出ること。

東風(こち)

東の方から吹いてくる風。

此の花(このはな)

梅の別名。
古今和歌集の王仁(わに)の和歌*が由来とされている。
*「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」

早蕨(さわらび)

目を出したばかりの蕨(わらび)

下萌(したもえ)

地中から草の芽が出始めること。草萌え。

遠山(とおやま)

遠くに見える山の景色。

飛梅(とびうめ)

菅原道真が太宰府に左遷された際、日頃から愛でていた屋敷内の梅の木が、道真を慕って太宰府へ飛んで行ったこと。

花の兄(はなのあに)

梅の別名。春先、あらゆる花に先駆けて咲くため。
「春告草(はるつげぐさ)」、「初名草(はつなぐさ)」など多数の異名がある。

春告鳥(はるつげどり)

鶯(うぐいす)の別名。
「春鳥(はるどり)」、「花見鳥(はなみどり)」など多数の異名がある。

柊挿し(ひいらぎさし)

節分に飾る鬼除けの柊。
門口(かどぐち)に飾ると、葉のギザギザが鬼の目をつつくため、鬼が入ってこないと言われている。
柊鰯(ひいらぎいわし)など地域によって呼び方は様々ある。

冬茜(ふゆあかね)

冬の夕焼け。

宝珠(ほうじゅ)

如意宝珠(にょいほうじゅ)。思い通りに願望を成就させてくれるという不思議な珠。
京都の福勝寺(ひょうたん寺)では、節分の日にひょうたんの形をした宝珠尊融通御守(ほうじゅそんゆうずうおんまもり)を授けている。

豆撒(まめまき)

節分の日の夜に「福は内、鬼は外」と唱えながら豆をまくこと。

麦踏み(むぎふみ)

早春、麦の芽を足で踏みつける作業。
霜柱を防いだり、麦が伸びすぎないようにするなどのために行う。

芽吹柳(めぶきやなぎ)

早春、芽の萌え出ようとする柳。目張り柳(めばりやなぎ)。

槍梅(やりうめ)

梅の花やつぼみが、槍のように真っすぐ伸びた枝についている文様。

雪兎(ゆきうさぎ)

雪で作られた兎。
胴は雪、目は赤い南天(なんてん)の実、耳は葉が使われる。

※参考文献・Webサイト
淡交社「茶の湯の銘 季節のことば」
・淡交社「裏千家茶道教室 おけいこ暦帳」
淡交社「茶趣をひろげる歳時記百科 」
goo国語辞書(小学館提供『デジタル大辞泉』)https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

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