夏本番の7月
夏らしく、また、涼を感じられる銘を集めてみました。
早朝のすがすがしさを味わえる朝茶事にふさわしい時季でもありますね。
天の川(あまのがわ)
晴れた夜空に帯状に見える無数の星の集まり。
七夕(7月7日)の夜、織姫と彦星がにこの川を渡って、年に一度だけ会えるという伝説がある。
ちなみに、『天の川の席』とは、点前をする人の両側に客が座る場所がある茶室、または手間をする人と客との間に中板*(なかいた)がある茶室のこと。
*茶室のまん中に設けられた板敷き。客畳と手前畳との間に入れる板。
空蝉(うつせみ)
蝉の抜け殻。また、蝉。
巌松(いわまつ)
大きな岩の上に立つ松。
織姫(おりひめ)
七夕(7月7日)の夜、織姫と彦星がにこの川を渡って、年に一度だけ会えるという伝説がある。
片陰(かたかげ)
夏の午後に家並みなどの片側にできる日陰。
川風(かわかぜ)
川の上を吹き渡る風。川から吹いてくる風。
銀河(ぎんが)
天の川。
雲の峰(くものみね)
入道雲。夏、山の峰のようにそそり立っている雲。
苔清水(こけしみず)
苔の間を伝わって流れる清らかな水。
笹舟(ささぶね)
笹の葉を折って舟の形に作ったもの。
水中花(すいちゅうか)
水槽や花瓶、コップなど、水を入れたガラス器の中で開かせる造花。
視覚で涼を得るために用いられる。
涼み舟(すずみぶね)
納涼用の船。
青苔(せいたい)
緑色の苔。あおごけ。
滝風(たきかぜ)
滝が流れ落ちる時に生じる風。
鳴神(なるかみ)
かみなり。
虹の橋(にじのはし)
雨が降る前後、空にきれいな虹の架け橋が出ることがある。
綺麗に見える条件として夏が適しているとされるため、夏の季語となっている。
布引(ぬのびき)
平安時代、朝廷で相撲節会 (すまいのせちえ) の後などに、左右の力士に布を引かせて力くらべをさせたこと。
相撲節会は、平安初期は7月7日、その後は7月16日に行われていた。
白雨(はくう)
明るい空から降る雨。にわか雨。
風鈴(ふうりん)
釣鐘(つりがね)の形をした金属・陶器・ガラスの中に、舌(ぜつ)を吊り、風を受ける羽や短冊をつけた鈴。
軒下などにつるして鳴る音を楽しむ。特に夏は、澄んだ音が涼しさを感じさせる。
また、昔から強い風は災厄(さいやく)を運んでくるとされ、風鈴は邪気払いに使われていた。
音が聞こえる範囲は聖域だと考えられていた。
鬼灯市(ほおずきいち)
寺社の境内などでほおずきを売る市。
四万六千日(しまんろくせんにち)という観世音菩薩の縁日で、この日に参詣すると、四万六千日参詣したほどの御利益(ごりやく)があるという。
7月10日の浅草寺ほおずき市が有名。
星の雫(ほしのしずく)
星祭(七夕)をイメージ。
夕涼(ゆうすず)
夏、夕方の涼しくなった頃。
夕凪(ゆうなぎ)
海岸地域で、夕方の海風から陸風に変わる際に、無風状態になること。
※参考文献・Webサイト
・淡交社「茶の湯の銘 季節のことば」
・淡交社「裏千家茶道教室 おけいこ暦帳」
・淡交社「茶趣をひろげる歳時記百科 」
・goo国語辞書(小学館提供『デジタル大辞泉』)https://dictionary.goo.ne.jp/jn/
茶の湯の銘季節のことば (淡交新書) [ 淡交社 ] |
茶趣をひろげる歳時記百科 [ 筒井紘一 ] |
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