9月に入り、都内では朝晩がだいぶ過ごしやすくなりました。
しかし、日中は気温が上り、残暑が続いています。
きものに汗が染み込まないように、汗をかかない工夫や
肌着や補正に汗を吸わせる工夫をしていますが、
汗っかきなので、防ぎきれないことも多々あります・・・
特にイベント系の仕事では、着物でよく動くため
激しい運動をした後のように、たっぷり汗をかいてしまいます。
(ダイエットにはちょうどよいのですが・・・)
冬でも、暖房が効いたところで動けば汗をかくことがあります。
基本的に、「汗をかいたな」と思うきものは、季節の終わりに着物クリーニング専門店で『汗抜き』をお願いすることが多いです。
しかし、季節の途中でも気持ちよく着たいですし、
少しくらいの汗なら、クリーニング代を抑えたい気持ちもあります(笑)
そこで、応急処置レベルではありますが、自宅でできる方法をご紹介します。
目次
汗抜きとは?
きものの汚れには、大きく分けて2種類があります。
『油性の汚れ』と『水性の汚れ』です。
そして、それぞれ洗い方が異なります。
ドライクリーニング・丸洗い
皮脂、ほこり、排気ガスなどの油性の汚れは良く落ちますが
汗などの水性の汚れは落とす事ができません。
汗抜き
水洗いで汗などの水性の汚れを落とします。
汗が残ったままだと、黄色く変色する原因になります。
洗える長襦袢・きものでしたらご自宅で洗えばよいのですが、
正絹の場合は、専門店で丁寧に汗抜きしてもらうと良いと思います。
自分で汗抜きする方法
ご紹介するのは、あくまでも、私流の応急処置的な方法です。
きちんとした汗抜きをしたい場合や、少しでも不安がある場合は、専門店にお願いしましょう。
特に、大切な着物や色落ちが心配なものなどは、潔く専門店に任せましょう。
汗抜きのタイミング
時間がたつほど、汗を抜きにくくなります。
できれば、きものを脱いだ直後、遅くとも当日中に行います。
私は、当日にできなかった場合、きものに負担をかけないよう、自分での汗抜きは諦めます。
汗抜き手順
※お試しになる場合は自己責任にてお願いいたしますm(_ _)m
1.きものを着物ハンガーにかける(バスタオルの上に広げてもOK)
2.霧吹き(ミストスプレーボトル)で、きものの裏から、汗をかいた部分*に軽くスプレーする
※注意※
★軽く湿る程度で、濡らし過ぎないように注意
(縮んだり変質してしまう恐れあり)
★スプレーはミストが出るタイプを使う
(普通のスプレーだと濡れすぎてしまうのでNG)
★スプレーするときは数十cm以上離れたところから
(近いと、スプレーの種類によっては濡れすぎてしまうため、事前にきものが無いところで試しにスプレーしてみる)
★金糸などが入っていたり、刺繍のある部分は避ける
(不安がある場合は専門店に任せる)
3.タオルでスプレーした部分を軽く叩き、水分をタオルに移す。
ハンガーの場合は、両手にタオルをもって、片手をきものの表に添え、もう片方で裏のスプレーした部分をポンポンと叩くとやりやすいです。
4.陰干しする
*汗をかいた部分は、乾いているとわかりにくいのですが、しっかりシワがついている部分は、特に汗が染み込んでいる可能性が高いです。
私のミストスプレーは、いつどこで購入したか覚えていませんが
コンパクトながら、結構な勢いでミストが出るので、力加減に要注意です。
グリップを軽く握る程度で十分に吹きつけられます。
最近はオシャレなものや、よりコンパクトなものが出ているようですので
細かいミストが出て、扱いやすいものをお選びいただくと良いと思います。
きもののお手入れ方法は、こちら↓でもご紹介しています。
少しでもお役に立てれば幸いです。