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茶杓の銘 〜卯月(4月)〜

4月は、炉との別れを惜しむ『名残りの月』です。

春の陽気から新緑の時期へと向かい始めるこの頃は

茶室の温度を上げないよう、また、客から火を遠ざけるよう

『透木釜(すきぎがま)』をかけ、炉中の火を隠します。

磯遊び(いそあそび)

旧暦3月3日(新暦では4月14日頃)に水辺で身の穢れを清めた習俗から、海辺で飲食しながら遊ぶこと。
この日に近い大潮の火に、潮干狩りを行うようになった。

糸桜(いとざくら)

枝垂桜(しだれざくら)の別名。

遅桜(おそざくら)

遅咲きの桜。

朧月夜(おぼろづきよ)

おぼろ月*の出ている夜。
*春にぼんやりとかすんだ月

篝火(かがりび)

松などの割り木を鉄製の籠に入れて焚くもの。
夜桜見物に焚かれていると風情がある。

彩雲(さいうん)

雲の縁が美しくいろどられる現象。

囀り(さえずり)

鳥などがさえずること。また、その声。

桜川(さくらがわ)

桜の花びらが川面をおおって流れていく様子。
また、「西の吉野、東の桜川」と称される桜の名所(茨城県桜川市)。
一本ごとに色、形、匂い、開花時期までが異なる多彩な山桜が群生する桜川の景観は、「桜川のサクラ」として国の天然記念物に指定されている。

霜別れ(しもわかれ)

別れ霜。晩春の頃、最後に降りる霜。
八十八夜*の頃に多い。
*立春から88日目。5月2日頃。

春雷(しゅんらい)

春に鳴る雷。

清遊(せいゆう)

世俗を離れて風流な遊びをすること。また、その遊び。

淡月(たんげつ)

春にぼんやりとかすんだ月。
「おぼろ月」、「春月(しゅんげつ)」とも言う。

遠霞(とおがすみ)

遠くにある霞。

苗代(なわしろ)

早苗(さなえ)を仕立てるための田。
「苗代田(なわしろだ)」とも言う。

花籠(はなかご)

草花を摘み入れたり、切り花などを盛ったりする籠。

花霞(はながすみ)

満開の桜の花が、遠くから見て霞がかかったように白く見えること。

花衣(はなごろも)

花見に出かける女性の着物。
また、桜の花びらが散って降りかかる様子が、衣をまとっているように見える様。

花守(はなもり)

桜の花を守る人。

春疾風(はるはやて)

春に激しく吹き起こる風。

芳春(ほうしゅん)

花の盛りの春。春の美称。

夢見月(ゆめみづき)

陰暦3月の異称。

柳絮(りゅうじょ)

白い綿毛のついた柳の種子。また、それが春に飛び漂うこと。

若竹(わかたけ)

その年に生えた竹。

※参考文献・Webサイト
淡交社「茶の湯の銘 季節のことば」
・淡交社「裏千家茶道教室 おけいこ暦帳」
淡交社「茶趣をひろげる歳時記百科 」
goo国語辞書(小学館提供『デジタル大辞泉』)https://dictionary.goo.ne.jp/jn/
桜川市観光協会『国指定 天然記念物「桜川のサクラ」』http://www.kankou-sakuragawa.jp/page/page000006.html

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