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茶杓の銘 〜弥生(3月)〜

3月は「釣釜」(つりがま)を楽しめる時季です。

春とは言え、まだ寒い日もあります。

窯を天井からつるすことで、炭が見えて暖かみが出てきます。

旅箪笥と組み合わせて使われることも多いです。

青丹よし(あおによし)

「奈良」にかかる枕詞。
花盛りの奈良の都を思い起こさせる和歌に、「あをによし寧楽(なら)の京師(みやこ)は咲く花の薫(にほ)ふがごとく今盛りなり」(万葉集 小野老(おののおゆ))がある。

糸遊(いとゆう)

陽炎(かげろう)

陽炎(かげろう)

春、天気のよい穏やかな日に、地面から炎のような揺らめきが立ちのぼる現象。

潮干(しおひ)

潮干狩り。
潮の引いた海浜で、貝などをとる遊びで、春の大潮の時が最適とされる。

祥雲(しょううん)

めでたい雲。吉兆の雲。

巣立(すだち)

ひなが巣立つこと。
子が成人して親元を離れること。

西王母(せいおうぼ)

中国で信仰される女神、女仙。
西王母の桃の木になる実「仙桃(せんとう)」を食べると、不老長寿を得るなどと言われている。
仙桃は3000年に一度だけ実をつけるという説もある。

誰袖(たがそで)

桃山時代から江戸時代にかけて流行した種々の豪華な婦人の衣装を衣桁 (いこう) にかけた図。
屏風などに描かれた。
また、衣服の片袖の形や文様を意匠に取り入れた器物。

摘草(つみくさ)

野原で若菜や草花を摘むこと。草摘み。

涅槃(ねはん)

新暦3月15日頃(旧暦の2月15日)にお釈迦様が入滅(にゅうめつ)したこと(亡くなったこと)。

野遊(のあそび)

旧暦の3月3日や旧暦の4月8日に、野山へ出かけてお弁当を食べたり草花を摘むなどして遊ぶこと。

羽衣(はごろも)

天女が着る衣。
春を司る女神「佐保姫*(さほひめ)」を連想させる。
また、能の演目に、吉野の桜の花見に天女が出てくる「吉野天人(よしののてんにん)」がある。
*奈良の都の東方にある佐保山の神霊。

初筏(はついかだ)

春、その年に初めて筏を組むこと。

花兎(はなうさぎ)

花とうさぎを組み合わせた文様。

春霞(はるがすみ)

春の霞。
佐保山を取り巻く薄衣のような春霞は、春を司る女神「佐保姫*(さほひめ)」が織ったものと言われている。
*奈良の都の東方にある佐保山の神霊。

雛の宵(ひなのよい)

桃の節句(雛祭り)の前夜(3月2日の夜)。宵節句と言われる。
ちなみに、3月3日は本節句、3月4日は送り節句。

雪洞(ぼんぼり)

紙や絹張りの覆いをつけた手燭(てしょく)または台座のある小さな行灯(あんどん)。
雛飾り道具の一つ。江戸時代は結婚式が夜に行われ、明かりが必要だったため。
ほんのりとした明かりで、物がぼんやりと見えることが名前の由来と言われている。

柳の糸(やなぎのいと)

細くしなやかな柳の枝を糸に見立てた語。

柳の鬘(やなぎのかずら)

3月3日に柳の小枝を髪に飾ること。
中国では、柳は厄除けとされ、3月3日には水辺で身の汚れを払う禊(みそぎ)が行われたことが由来。

熊野(ゆや)

能の演目で、都での花見が舞台。
平宗盛に仕える熊野は、母親の病気を知り暇乞いをするが許されず、清水寺の花見に同行。
熊野が舞い始めるとにわか雨が降り出し、花が散り始める。
そこで、熊野は母を思う歌を宗盛に渡し、それを哀れに思った宗盛が暇を許した。

若芽(わかめ)

生え出て間もない草木の芽。

和気(わき)

のどかな陽気。

※参考文献・Webサイト
淡交社「茶の湯の銘 季節のことば」
・淡交社「裏千家茶道教室 おけいこ暦帳」
淡交社「茶趣をひろげる歳時記百科 」
goo国語辞書(小学館提供『デジタル大辞泉』)https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

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