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11月の着物

11月は『袷』の着物です。この時期は涼しく、朝晩に寒さを感じる日もあります。

お出かけには、コートを羽織るとよいでしょう。

きもののコートの種類

防寒用のはおり物として、和装コートがあります。

デザインや色柄によって、礼装用と普段使いできるものに分かれます。

特に、衿のデザインで印象が大きく変わります。

礼装用は、留袖・振袖・訪問着などに合わせ、改まったイメージのある四角い額縁のような衿「道行(みちゆき)衿」がよいでしょう。「道行(みちゆき)」と呼ばれるコートです。

一方、小紋や紬などには、衿が深いVラインの「道中着(どうちゅうぎ)」が幅広く使えます。(「道行衿」でも構いません)

いずれも、洋装のコートと同様、室内に入るときは脱ぐのがマナーです。

11月の装い例

ご参考までに、季節を感じられる装いの例です。

【着物】
 ・仕立て:袷
 ・素材 :縮緬・平織・綸子・御召
【帯】  塩瀬羽二重・綸子・錦織・唐織・古代縮緬・綾織
【半襟】 塩瀬羽二重・綸子・縮緬
【長襦袢】
 ・仕立て:袖無双
 ・素材: 綸子・縮緬・羽二重
【帯揚げ】総絞り・飛び絞り・綸子・縮緬
【帯締め】唐組・変化のある平組
【羽織】 一越(ひとこし)縮緬・綸子・紬
【コート】繻子・一越縮緬・紬・ウール
【履物】 エナメル台にエナメル鼻緒・革製台にエナメル鼻緒・コルク台に縮緬鼻緒・畳表台にビロード鼻緒
【季節の色】抹茶色・黄土色・金・藍黒茶・紺・青丹(あおに)・濃い青・利休茶・橙色・辛子色・納戸(なんど)色・銀鼠
【季節の柄】枯山水・吹き寄せ・山や雑木・朽葉散らし・実もの・有職文様・風景文様・物語文様・御所解(ごしょどき)文様・江戸解文様

※参考
・世界文化社「家庭画報特選 決定版 きものに強くなる」
・徳間書店「歴史・文化・伝統がわかる 時代考証家のきもの指南」
・その他、きもの講師認定取得にあたり得た資料(非公開)