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8月の挨拶

手紙やメールで使える季節(時候)の挨拶・結びの言葉を集めました。

8月は暑い日が続きます。

暦の上では秋となっても厳しい暑さが残ります。

相手を思いやり、涼を感じさせる表現を使うのも良いでしょう。

  1. 8月 和風月名
  2. 8月 時候の挨拶
    1. ビジネスや目上の方への手紙など『改まった手紙・メール』の場合
    2. 『親しい方への手紙・メール』
  3. 8月 挨拶例文
    1. ビジネスや目上の方への手紙など『改まった手紙・メール』の場合
    2. 『親しい方への手紙・メール』

1. 8月 和風月名(わふうげつめい)

現在、一般的に使われている8月の和風月名は

『葉月(はづき)』

です。

葉月の由来

名前の由来は、葉の落ち始める月という説、穂が張り充ちる「穂張月(ほはりつき)」からきているという説、雁(かり)が初めて来る「初来月(はつきづき)」から「つき」を除いたなど、諸説あります。

8月の異称(異名)

「葉月」以外にも数多くありますが、ここではその一部をご紹介します。

挨拶文中にこれらの異称を使っても、風情が感じられますね。

月見月(つきみづき)
仲秋 (ちゅうしゅう)
萩月 (はぎづき)
紅染月(べにそめつき)
秋風月(あきかぜつき)
桂月 (かつらづき/けいげつ)
壮月 (そうげつ)
雁来月(かりくづき)
燕去月(つばめさりづき)
清秋 (せいしゅう)
木染月(こそめづき)

2. 8月 時候の挨拶

8月の上旬から下旬にかけて季節は移り変わります。

手紙・メールを書いているのは、どのような時期なのか、季節に合うような言葉を選んでみてください。

2-1. ビジネスや目上の方への手紙など『改まった手紙・メール』の場合

季節の言葉に「~の候」「~のみぎり」「~の折」などをつけます。

  • 季夏の候
  • 残暑の候
  • 残夏の候
  • 晩夏の候
  • 暮夏の候
  • 立秋の候
  • 秋暑の候
  • 早涼の候
  • 秋炎の候
  • 新涼の候

2-2. 『親しい方への手紙・メール』

  • 青草を蒸すような強い日射し
  • 残暑なお厳しき折から
  • 日中の暑さはまだまだ秋には遠く
  • 残暑がひときわ身にこたえるようです。
  • 朝夕涼味を覚える今日この頃、いかがでしょうか。
  • 秋立つとは言え秋暑厳しき折
  • 夜空に秋の気配を感じるころ
  • 夜風はすに秋を感じさせますが

3. 8月 挨拶例文

3-1. ビジネスや目上の方への手紙など『改まった手紙・メール』の場合

  • 残暑の候、皆様には益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 残暑の候、貴社益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 晩夏の候、皆様には益々ご健勝のほどお慶び申し上げます。
  • 立秋の候、貴社益々ご健勝の程お慶び申し上げます。
  • 早涼の候、ますますご発展の程お喜び申し上げます。
  • 秋暑のみぎり、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 秋炎の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
  • 残暑厳しい折、〇〇様にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
  • 時下益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。

日頃お世話になっている方へは、季節の挨拶文の後に次のような一文を添えても良いでしょう。

  • いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠にありがとうございます。
  • いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠に有難う存じます。
  • いつも格別なお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

3-2. 『親しい方への手紙・メール』

親しい方へは、季節の挨拶として、季節を感じるような身近な出来事を書くと良いでしょう。

読んだ相手があなたの情景を思い浮かべられ、より親しみを感じてもらえることでしょう。

  • 今年は格別に残暑が厳しいようです。
  • まだまだ暑いこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
  • 夏祭りの便りを聞くと、暑さも忘れてしまいそうです。
  • 暑さも峠を越えたようで、いくらかしのぎやすくなりました。
  • 咲き誇っていた向日葵(ひまわり)もそろそろ終わりです。
  • 赤とんぼがすいすいと飛ぶようになりました。
  • 虫の音もめっきり繁くなり、近づく秋を感じます。
  • 秋の声を聴き、朝夕はだいぶしのぎやすくなりました。
  • 立秋とは名ばかり、暑さが続く毎日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
  • 暦の上ではすでに秋ですが、猛暑厳しい今日この頃、皆様にはいつもながらお変わりなく何よりに存じます。
  • 季節のでは夏の終わりと申しながら、まだまだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
  • 残暑お見舞い申し上げます。※残暑見舞いは、立秋(8月8日頃)~8月末頃まで、遅くても処暑(9月7日頃)までに届くように送りましょう。

※参考文献・Webサイト
国立国会図書館『日本の暦』「和風月名」https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/s8.html
国立国会図書館デジタルコレクション「古今年中行事通」https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1444228
goo国語辞書(小学館提供『デジタル大辞泉』)https://dictionary.goo.ne.jp/jn/
杉本裕子 2021年「季節と気持ちを上手に伝える 手紙の書き方マナー&文例集」主婦の友社
水野久美(文) 森松輝夫(絵) 2020年「絵で楽しむ 日本人として知っておきたい二十四節季と七十二候」 (株)KADOKAWA